「卵と乳製品を使っていないコッペパンをつくっていただけませんか？」

ご近所で顔なじみだったちなみちゃんのお母さんから、ある日ご依頼を受けました。

それまで卵乳不使用のパンをつくってくれていたパン屋さんが閉業するため、やむなくトントンにこられたとのこと。

これが、アレルギー対応のパン屋としてのトントンの第一歩でした。

🍞 暗中模索　試行錯誤

パンは、そのレシピが日本に広まった頃から、卵と乳製品を入れるのが基本の作り方。

これらを入れずにパンをつくることは、想像以上に難題でした。

なんとか卵乳不使用の生地を完成させ、手捏ねで焼き上げたコッペパン。

ちなみちゃんの「フワフワで美味しい！！」という笑顔は、今でも忘れられません。

「今度はクロワッサンが食べてみたい！」というちなみちゃんのリクエストに応え、次は、バターを使わないクロワッサンに挑戦することになりました。

🍞 現在その数20種類以上

こうして、コッペパン、クロワッサン、と、卵乳不使用のパンをつくってきて早15年。

アレルギー対応のパンを望まれるお客様はご近所さんのみならず、市外、県外へとその輪は広がってゆき、これまでに40種類近いテーブルロールを開発してきました。

現在、テーブルロールの品揃えは20種類以上。

サンドイッチにぴったりのプレーンクロワッサンや、アレルギー対応のチョコレートを使ったチョコチップスティック、チョコクロワッサンなど、バリエーションも当初より格段に増えました。

そのほとんどが『店チョが作りたいパン』ではなく『お客様からご要望があったパン』ばかり。

トントンのパンは、『お客様の声』からできていると言っても過言ではありません。