お米の国の人だもの
みなさんお米は好きですよね。
今から3,000年ぐらい前に中国南部に住む人たちによって日本に伝えられました。
お米の歴史は日本の歴史。文化です。
雨が多く、温暖な日本の気候にはお米(イネ)が良く育ち、多く収穫できる条件がそろっています。
また、収穫後のお米は、 乾燥させることで長い間保存ができ、収穫が少ない時でも保存したものを食べることができます。
ツヤツヤのご飯。おいしそう~
ご飯をよく噛むと甘く感じますよね。それは唾液の酵素がデンプンを分解して糖に変えるからなんです。
美味しいお米の条件
ところで、美味しいお米の条件ってなんでしょうか?
美味しいお米の条件は、一般的にデンプンの割合で決まると言われています。
デンプンはブドウ糖が結合してできている高分子化合物、パサパサの食感の「アミロース」と粘りが強い食感「アミロペクチン」から出来ています。
日本のうるち米はジャポニカ種といって、品種によって違いますが、アミロース約20%、アミロペクチンが約80%最近ではミルキークイーンやシルキーパールと言ったアミロースが5~15%の低アミロース米という新しいお米も出始めました。
そういえば、平成5年のお米の凶作の時、海外から緊急輸入しましたが、あのほとんどが細長いインディカ種でした。
言ってみれば、そのお米は「高アミロース米」
パサパサしていて、日本人の口には合いませんでした。
コシヒカリやササニシキはこのデンプンのバランスが絶妙で、日本人に合っているんでしょうね。
デンプンと言えばじゃがいも。じゃがいもに限らず、いろいろな食物の栄養素にデンプンがあります。
「デンプン」という観点から、改めて「パン」という比較的新しい食べ物を考えてみると・・・
小麦粉のデンプンはアミロース約30%、アミロペクチンが約70%
小麦粉も品種により、デンプンの質が微妙に違い、アミロペクチンが多い小麦粉の方がもちもちした食感のパンになります。
パンもお米と同様、日本人にはもちもちした食感がおいしいと感じられる方が多いです。
なので、アミロペクチンを多く含む「低アミロース小麦」を使えばもちもち感を表現できますので、これから流行るかもしれません。
デンプンのα化とβ化
デンプンを水とともに加熱すると、デンプン粒が水を吸収、膨張して糊状の物質に変わることが「デンプンの糊化」(α化)です。
糊化によってできたデンプンは”αデンプン”と言い、生のままのデンプンよりも消化されやすく、炊きたてのご飯が良い例です。
αデンプンをそのまま放置しておくとまた元の状態に戻ってしまいます。
これを「デンプンの老化」(β化)と言います。
どんなにおいしいお米で炊いたご飯でも、冷めてしまうととおいしさが半減します。
なぜなら、お米の中のデンプンが「糊化」(α化)から「老化」(β化)に変化し、パサパサしておいしくなくなってしまうのです。
パンも同じです
焼きたては最高においしいです。
デンプンが糊化(α化)しているので、生地はもちもちしていて、穀物の甘みがあり、口溶けがいい。
焼きたての食パンを召し上がったことありますか?店チョはあります(笑)
ですが、冷めてしまって時間が経てば経つほどデンプンは老化(β化)していきます。
昨日はフワフワだったのに、今日はパサパサ・・・なんてことよくありますよね。
お米と一緒なんです。
お米の国の人だからこそ、食パンも、菓子パンも、惣菜パンも絶対に温めたほうがおいしいです!
いや、温めてください!!
冷や飯よりも温めたご飯の方が好きですよね。
きっと。
もしよろしければ、ぜひ、オーブントースターで温めなおしてください。
おいしさが10倍になります(笑)