なぜトントンのパンは甘いのか?
いつもメールをありがとうございます。 本日ちょうどパンを食べ終えたところでした。 少し甘みを強く感じるのですが、これはパンの中に砂糖がたくさん入っているからなんですか?
お客様からメールをいただきました。
そう、トントンのパンは甘く感じますよね。
なぜ甘いかというと…たくさん砂糖が入っているからではないんです。
トントンのパンの甘さの秘密
炊きたてのご飯を口に入れて噛んでいると、心地よい甘さを感じます。
砂糖が入っているから?
違いますよね。
お米の中のデンプンが唾液に分解されて、甘さを感じるようになるからです。
デンプンとは、ブドウ糖が結合した長い鎖状になっているもの。
デンプンの長さと分解力によって、穀物本来の甘さが変わっていきます。
日本のお米が外国のお米よりも甘く感じるのは、デンプンが短いからなんです。
実はパンも同じ。
小麦のデンプンの質と長さ(大きさ)で、甘く感じたり全く味が感じられなかったりするんです。
デンプン質の良い小麦粉を使うことが甘さを感じやすいパンを作るポイントとなります。
小麦粉はタンパク質量で分けられることが多いです。
タンパク質量が多いものは強力粉、少ないものは薄力粉というように。
でも、小麦粉の味の決め手になるのは、デンプンの質です。あくまでもざっくりとした考え方ですが、デンプンが短い小麦粉ほど、味を感じる小麦粉と言えます。
このあたりが、現時点では国産小麦が外国産小麦に劣っている点なのかもしれません。
もう一つのポイントがあります
それは製法です。
酵母のご機嫌を伺いながらじっくりと発酵時間を取ることで、デンプンが分解されて短く消化にいいデンプンになります。(味噌や漬物と同じ理屈)
スーパーやコンビニで販売されているパンは、量をこなさなければなりません。
聞くところによると、粉の状態からパンになるまで約2〜4時間。
驚くべき時間短縮です。
まぁ、そのために、、あんなものやこんなものなど、、、いろんなものを入れたりしているわけですが…(^_^;)
トントンの場合はパンの種類によっても違いますが、短いもので24時間、長いものだと72時間発酵させています。
同じ材料を使っても、発酵時間で味は全く違うものになるんですよ(*˘︶˘*)
製法で素材の味を引き出しているなんて、有名シェフみたいでカッコイイでしょ(笑)
スーパーやコンビニで販売されているような一般的な袋売りのパンに比べて、約半分程度の砂糖の量でこの甘味を引き出しています。
最初の一口二口は美味しいと思うのですが、食べ続けていくと胸が悪くなってくるパンがあります。
それは、砂糖がたくさん入っているパンだから。
体が自然と拒否反応を起こしてしまうんでしょうね。
というわけで、今回は「なぜトントンのパンは甘いのか?」というお話でした。
いろんなメーカーやパン屋さんのパンを買ってきて、食べ比べするのもオモシロイかもしれませんね!(*´∀`*)