卵も乳製品も添加物も使っていない国産小麦食パン、ついに完成です!!
卵と乳製品を抜いたパンを作り始める以前の話です。
パン屋として夫婦で開業してまもなく、「無添加のパン」を作りたくって、何度も挑戦しました。
特別なものを入れるわけではなく、添加物を抜くだけ。作ることは簡単でした。そして、焼きたてはもちろんふわふわ。でも、翌日にはカチカチのパンになってしまうんです。自宅で作ったパンのように。
原因は、水分が抜けてしまうことです。乳化剤が入っていないと、パンの中の水分がどんどん抜けていってしまうんです。
乳化剤とは水と油を仲良しにする仲介役のようなもの。パンの水分と油成分を仲良くさせて、パンの外に水分が抜けにくくなり、結果としてパンのやわらかさが保たれます。
乳化剤の原材料は、なたね油とショ糖です。決して体に悪いものではありません。
でも、何とか乳化剤を使わずに、無添加でパンを作りたい!頭の片隅から離れませんでした。
そして10年の月日が流れ、ついに見つけたんです!乳化剤の役割を果たしてくれる原材料を!!
3ヶ月熟成させた「梅の発酵液」
この梅の発酵液を添加することで水と油の仲介役となり乳化剤の役割になることを発見しました。
2ヶ月間試作を繰り返して、ようやく納得のいく、やわらかくておいしい食パンが完成です。しかも、酸っぱくない!!
パンの捏ね始めから焼き上げまで、通常3〜6時間のところ、この食パンは最低24時間、長い時は48時間の発酵を取ります。
長時間発酵を取ることでデンプン質が糖化され、穀物の本来の旨味を感じることが出来ます。また、アルコール類、有機酸類、炭酸ガスなどが多く生じ、複雑な旨みを感じることが出来ます。
限界まで加水する独自製法により、今までに体験したことのないやわらかさ、口溶けを実現しました。ぜひ一度、この食感ををご体験ください。